VETEMENTS / ヴェトモン
VETEMENTS / ヴェトモンの基本情報
VETEMENTSとは?
デザイナー、Demna Gvasalia(デムナ・ヴァザリア)を中心とするデザイナー数人によって2014年に設立されたファッションブランド。
パリを拠点に活動しています。
デザイナーのデムナ氏は、元メゾンマルタンマルジェラのデザインチームにおり、レディースのデザインを担当していました。
VETEMENTSのデザインもマルジェラの影響を感じる、脱構築や再構築といった要素を、デムナ氏の考えるストリートテイストに落とし込んだものとなっています。
VETEMENTSは「デムナ氏の実験場」と言われるほどに先進的な試みを積極的におこなっていたブランドでもあります。
コレクションの発表のタイミングをプレタポルテコレクションではなく、オートクチュールコレクションに合わせて発表。
レディースとメンズのコレクションをミックスして発表することや、コレクション発表の場をマクドナルドでおこなうなど、常にファッション業界を驚かせるアイデアで注目されています。
特に、2017年春夏で発表したコレクションのショーにおいてはなんと全てのアイテムが他のブランドとのコラボレーションアイテムで埋め尽くされ、様々な方面に衝撃を与えました。
デザイナー
創始者であり、2020年春夏コレクションまでデザイナーを務めたのは、Demna Gvasalia(デムナ・ヴァザリア)。
1981年、グルジア(ジョージア)出身。
2001年に家族でドイツへ移住。
社会主義が色濃く残るグルジアから開放的なドイツでの生活に最初はかなり戸惑ったそうです。
しかし、文化的なドイツでの生活の中で、ファッションへ興味が強くなっていきます。
名門アントワープ王立芸術学院へ入学、2006年にはアントワープ王立芸術学院、ファッションデザイン学科修士課程を卒業首席。
様々なブランドからラブコールがある中、自身のブランド「ステレオタイプス」を立ち上げました。
東京コレクションでデビューしたステレオタイプスですが、その後まもなくブランドを休止、デムナ氏は2009年からメゾンマルジェラ(当時はメゾンマルタンマルジェラ)のレディースデザイナーに就任します。
2012年までメゾンマルタンマルジェラのレディースデザインを手掛けたデムナ氏は、2013年にルイヴィトンへ移籍しました。
レディースのシニア・デザイナーとして更に活躍していきます。
ルイヴィトンでの活動は約1年と短いものとなり、その後、彼自身のブランドである「VETEMENTS」の立ち上げをおこないます。
VETEMENTSの人気が爆発し、2015年にバレンシアガのアーティスティック・ディレクターにも就任し、自身のブランドと兼任でデザインをおこなっていました。
現在はVETEMENTSを引退しており、バレンシアガに注力する形で活動をおこなっています。
VETEMENTSに対しては、
「ファッションに飽きたことが、ヴェトモンをはじめたきっかけだった。ヴェトモンが登場してからというもの、たくさんの新しい扉が開けました。すなわち、この素晴らしいブランドにおける、概念論者そしてデザインの革新者としての自分のミッションは完了したということです。
ヴェトモンはそのクリエイティヴな地位を新しいチャプターへと進化させられるブランドへと成熟しました」
と語りました。
シーズンテーマ
VETEMENTSは、コレクションの発表のタイミングをオートクチュールコレクションに合わせた周期におこなったりしていることからも分かるように、世間のブランドのイメージの刷新や周期的なファッションのサイクルから意識的に距離を取った発表をおこなっていました。
よって、シーズンごとにテーマを設けることもおこなっておらず、今ある洋服にインスピレーションを得たデザインや、実際にその服が着用された時に生み出される要素を大切にしています。
定番アイテム
様々なアイテムを展開しているVETEMENTSですが、とりわけ街中でよく見かけ、人気のあったアイテムといえばブランドロゴをあしらったアイテムです。
「VETEMENTS」とゴシック体で簡潔に示されたものが代表的で、ロゴをシンプルにプリントしたTシャツやパーカー、キャップ、オーバーサイズのレインコートなど、ストリート感のあるアイテムが多く見られます。